横浜市神奈川区の大口病院で入院患者の無職・八巻信雄さんが点滴に薬剤混入によって殺害された事件ですが、司法解剖の結果から混入物がカチオン界面活性剤(陽イオン界面活性剤)と呼ばれる逆性せっけんと判明し、西川惣蔵さんの中毒死が新たに明らかとなったことから連続殺人と断定されました。
八巻信雄さんの体内などから検出された界面活性剤は入院していた大口病院の4階のステーションにある消毒液に含まれるものと同種であることも捜査本部の調べで判明した逆性せっけんや事件の時系列について当たり障りなく紹介してみたいと思います。
大口病院殺害事件の時系列は?
2016年9月13日
横浜市青葉区梅が丘の無職・西川惣蔵さんが腎臓と肺が悪かったため、大口病院に入院(寝たきりの状態で複数の点滴を使用して治療中だった)
2016年9月14日
横浜市港北区の無職・八巻信雄さんが大口病院に入院
2016年9月17日
午前に1階の薬剤部から投与された点滴は八巻信雄さんが入院していた4階のナースステーションに運び込まれた(施錠などはされていないが、看護師以外がナースステーションに入れば気付くため、一般人が点滴に異物を入れられるかは疑問あり)
※捜査関係者への取材から明らかになりました
2016年9月17日午前中から18日午前中の間
点滴に異物を混入されたのか、18日午後5時から徐々に体調が悪化し、18日午後7時に西川惣蔵さんが死亡
2016年9月19日
午後10時頃担当する30代の女性看護師が八巻信雄さんの点滴の袋を交換
2016年9月20日
午前4時頃、病室で八巻信雄さんの心拍の低下を知らせるアラームの点灯に気がついた30代の女性看護師が救命措置を行ったが午前4時55分に死亡
10時40分過ぎに大口病院が神奈川県警に通報
2016年9月21日
司法解剖で八巻信雄さんの遺体から異物検出され、中毒死と判明
2016年9月23日
神奈川県警が殺人事件として捜査本部設置
2016年9月24日
病院の高橋洋一院長らが病院前で記者会見では「亡くなった八巻さんとご遺族に深い哀悼の意を表する」と述べ、事件については「警察の捜査に全面的に協力している。私は職員を信じている」とコメント
2016年9月26日
18日に亡くなられた西川惣蔵さんと同室だった80代男性、20日未明に死亡した90代女性の司法解剖の結果、西川惣蔵さんだけ病死ではなく、中毒死と判明
大口病院は事件を受け、10月1日まで外来診療を休むことを告知してからは事件は発生していない
以前から大口病院に不審なトラブルが続いていた!?
- 2016年4月、看護師のエプロンが切り裂かれていた
- 2016年6月20日、患者1人のカルテが数枚紛失
- 2016年7月5日に神奈川市の健康福祉局監査課に「看護師のエプロンが切り裂かれた事案と患者のカルテが紛失した事案が発生した」というメールが届く
- 2016年8月5日、「看護師の飲料に異物(漂白剤らしきもの)が混入されて、それを飲んだ看護師の唇がただれた」というメールも届き、同一人物からのメールとみられたことから健康福祉局監査課は医療安全課に転送
過去に4回に家族が入院していた男性からは「ナースステーションは入ろうと思えば、何のチェックもなく入れたと思う」というコメントが寄せられているようです。
医師の指示で点滴に別の薬剤を混ぜる時や点滴を扱う時、大口病院では看護師2人でダブルチェックを行い、点滴袋とチューブをつなぐゴム栓は通常、ラベルが貼られているため、はがさないと注射針などで異物を混入することはできないが、はがれるなど少しでも異常があれば、点検・報告しているそうです。
しかし、大口病院の20代女性看護師や男性看護師から
- 薬剤を混ぜる際に使う注射器に、あらかじめ異物が仕込まれていたら・・・
- 看護師経験者なら病室で点滴をセットした後でも、異物を混入することはできるだろう
- プラスチック製の閉鎖式三方活栓と呼ばれる接続部分から注射器を刺せば痕跡なく異物を混ぜることは可能
出典:http://www.nikkansports.com/
点滴に混入していたカチオン界面活性剤(陽イオン界面活性剤)「逆性せっけん」とは一体どんなもの?続きは次へ